株主資本・自己資本・純資産って全部同じ?何か違いはあるの?を解説!
株主資本と自己資本と純資産、この3つは同じなのか、それとも違いがあるのかは非常に混乱しやすいポイントです。
なぜこんなにややこしいのかというと、実は2005年まで株主資本・自己資本・純資産は同じ意味合いだったんですよ。
しかしながら、2006年から方式が変わり(会社法改正)、株主資本・自己資本・純資産に違いが生じるようになってしまいました。なので、この3つを混同したり書き方が複雑になり、間違いやすくなってしまったんです。
株主資本・自己資本・純資産の違い
株主資本・自己資本・純資産について詳しく見ていきましょう。
決算短信の変遷
決算短信を見ると、2006年3月期分以降、資本部分の書き方が変わっています。
左側が2006年3月期、左が2007年3月期です。
表からもわかる通り、少数株主持ち分が今まで独立していましたが、2007年からは純資産に含まれる形となっています。
また、株主持ち分という言葉が新たに登場したり、より細かく分類されているんですよね。
少数株主持ち分とは?
少数株主持ち分とは、連結子会社の内、親会社が保有していない部分のことを言います。
また、非支配株主持分と呼ばれることもあるので覚えておくといいでしょう。
純資産>自己資本>株主資本
2006年までは純資産=自己資本=株主資本でしたが、2007年からは純資産>自己資本>株主資本となっています。
まとめると、下記の通りです。
株主資本 = 資本金+資本剰余金+利益剰余金+自己株式
自己資本 = 株主資本+評価・換算差額等
純資産 = 自己資本+少数株主持分+新株予約権(※表にはないですが、新株予約権も入ります)
なお、この計算式から、少数株主持分と新株予約権がない場合は、純資産=自己資本となります。
私が、株主資本・自己資本・純資産が違うというのを知ったのは、「株式・Jリートで賢く稼ぐ! 配当パワー投資入門」という書籍です。
この書籍は決算書の読み方指南書というわけではなく、株式・Jリートの配当について特化したものですが、参考になります。
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