アーリーリタイアするのに必要な資金はいくら?資産設計と生活費の話
アーリーリタイアをしたいけれど、一体いくら必要になるのか見当もつかない、という人もいるでしょう。
見当がつかない、計画できないと実行は不可能です。
そこでここでは、アーリーリタイアするのにいくら資金が必要なのかその考え方についてご紹介しますので、参考にしてみてください。
アーリーリタイアの計画の立て方
アーリーリタイアするためには、事前の計画が肝になります。
自分のライフスタイルを整理する
生活するのにいくらかかっているのか、結婚しているのか、将来的に結婚したいのかなどいろいろな条件でいくら必要になるかは変わってきます。
アーリーリタイア後の生活は?(ライフデザインをする)
現在の生活費と、アーリーリタイアしてからの生活費は変わってくると思います。
今は時間がない、疲れが取れないから外食中心だけれどリタイア後は自炊中心にして食費を削るとか、地方に移住するなどなど。
基本的には生活コストを下げる動きとなりますが、いろいろなところに旅行に行きたい、何年か毎に移住したいなどの希望があれば逆にコストは上昇します。
今の生活コストを基準に考えると計画が大きく狂ってくるため、アーリーリタイア後にどういった生活スタイルになるのか想定しておくようにしましょう。
前提条件を整理する
ライフデザインを元に、セミリタイア(アーリーリタイア)の前提条件を整理しましょう。
具体的な条件整理のポイントは、下記の通りです。
- 何歳でセミリタイア(アーリーリタイア)したいのか
- 家族がいるかどうか(将来的にどうなりそうか)
- 一切働かないのか多少は働くのか
- 年金がもらえると仮定するかどうか
- 資産運用を取り入れるのか預貯金を切り崩すだけなのか
上記以外にもいろいろと検討するべきポイントがありますが、それはライフプラン表を作りながら整理していくと良いでしょう。
必要資金の計算
簡単に言うと、アーリーリタイアしたいのであれば年金受給までの年数×年間の生活コストを用意すればOKです。
例えばあと10年で年金がもらえ、年間の生活コストが300万円であればアーリーリタイアするのに必要なお金は3,000万円ということですね。
ただし、これは机上の空論と言いますか、理論上のものです。これだけでじゃあ大丈夫とか、目安の金額とするのは危険なんですよ。
⇒ 2パターンのアーリーリタイア(早期退職)後の生活費の捻出方法
ライフプラン表を作成して細かく分析
細かければ細かいほどいいというわけではありませんが、ある程度具体的な数字に落とし込んでの計画が必要です。
その為に役立つのが、ライフプラン表の作成です。詳しくは下記リンク先の記事に任せますが、ライフイベントなどをもとにして具体的な金額で今後の資金設計を組むためのものだと言えます。
セミリタイア(アーリーリタイア)を目指しているのであれば、このライフプラン表の考え方は必ずマスターしておくべきです。
ライフプラン表を自力で作成することができれば、巷でいわれているような話(リタイアするには○○円必要、老後資金は○○円必要、等)に惑わされることもなくなります。
また、計画を立てる上で注意するべきポイントをいくつかご紹介します。
セミリタイア(アーリーリタイア)後の収入を検討する
セミリタイア(アーリーリタイア)した後、完全に働かないのか、それともある程度は働くのかどうかも重要です。
また、いざ資金的に厳しくなった際、働く意欲が保てているのかや収入を増やす目途(資格職がある、コネがある、等)があるのか、という点を事前によく考えておくことも大切になります。
ちなみに、セミリタイア(アーリーリタイア)している人を調査すると、完全に無収入という人はあまり多くないようです。
これは調査がネットで、ブログで情報発信している人が対象となっているので当たり前といえば当たり前ですが、「広告収入(いわゆるアフィリエイト)」で多少なりとも収入がありますね。
また、単発のアルバイトをしていたり、書籍を販売している、株式の配当やソーシャルレンディングの分配金、不動産の家賃のように資産運用による収入など様々です。
そういった点で、セミリタイア(アーリーリタイア)は世の中から完全に離れて全く働かないということではなく、ストレス無く余裕を持った働き方をしているに過ぎない生き方だと言えます。
年金がもらえるのか?
そもそも論として、年金をもらえるのかどうかといった問題があります。
私としては、今後もらえなくなる可能性もありますし、貰えたとしても減額必至、といった考えです。
また、アーリーリタイアすることによって厚生年金から国民年金に切り替わるため、貰える額がそもそもサラリーマンを続けたときに比べて少なくなる点も注意が必要になります。
セミリタイア(アーリーリタイア)後の支出を検討する
セミリタイア(アーリーリタイア)後の支出額がどの程度になるのか、これはセミリタイア(アーリーリタイア)の計画を立てる上でかなり重要なポイントです。
資金計画を立てる上での基礎になりますからね。基本はライフデザインを元に支出を考えれば良いですが、ぎりぎりの生活で必要最低限これだけかかる、というラインも算出しておくことをおすすめします。
最低限許容できる生活ラインを決めておけば、資金的にどれだけ余裕があるのかもわかり、精神的なストレスを減らすことができるでしょう。
⇒ セミリタイア後の生活費について(29歳からの貧乏セミリタイア人生よよよのブログさん)
資産運用に対するスタンス
セミリタイア(アーリーリタイア)に際し、完全に資産を取り崩して生活していくのか、運用によって足りない分を補うことを考えるのかで必要な資金も変わってきます。
当たり前の話ではありますが、運用しないで資産を取り崩すよりも運用で増やしていきながら生活する方が必要元手資金は少なくて済みますよね。
ただその反面、不測の事態で資金計画が予定よりも悪くなって生活が立ちいかなくなる可能性もあるので、より厳格なリスク管理が求められます。
たとえば、運用に失敗して資金が半分になったとしてもすぐ別の収入確保ができるとか、自分の定めた下限の生活は維持できる、といった想定はしておくようにしてください。
ある程度発生確率があるものは織り込む
発生する確率がとても小さなものにまで気をかける必要はないですが、ある程度発生しそうなことは織り込んで計画を立てるようにする必要があります。
セミリタイア(アーリーリタイア)の資金計画参考ブログ
- リタイアに必要な資金の検証(一日不作一日不食さん)
- ラストのセミリタイア計画改訂(Time is money キムのお金日記さん)
計画はどこまで煮詰めるべきか
計画をしっかり立てることは必須項目ですが、かといって、練りに練って結局実行できないというのでは意味ありません。
あまりにお粗末な計画ではだめですが、ある程度折り合いをつけて完成させることも大切です。
自分に都合の良いプランになりすぎないようにする
計画を煮詰めるのは良いですが、その段階で自分に都合の良い想定だけをしていてはだめです。
「お!これは良い計画!」となったとしても、もう一度冷静にその計画を見つめ直してください。
はたらか見ればとうてい実現不可能、確かにうまくいけばそうなるけど難しいのでは、といった想定になっているかもしれませんよ。
不安に押しつぶされそうなら辞めた方が良い
最近はAIが登場して職を追われる人が多く出てくるとかいろいろな話もあって、不透明感も強いですし、想定されることすべてにおびえていてはできることもできません。
ああなったらどうしよう、こうなったらどうしようといった不安が頭の中に渦巻き続けるのであれば、そのまま働き続けて安定収入を確保していた方が良いでしょう。
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